そばかすの少年

光文社古典新訳文書

伝説のベストセラー、待望の新訳! 20世紀初頭のアメリカで200万部を超えたヒット作。片手を失い、自分の本名すら知らない孤児の少年「そばかす」は、「リンバロストの森」で木材泥棒から森を守る番人として働くことになる。大人でさえ恐怖をいだく森と沼地。孤独と恐怖、厳しい自然と闘いながら、人の愛情に包まれて、「そばかす」は逞しく成長していく……。 解説 信岡朝子氏(日本学術振興会特別研究員)

【訳者より】ジーン・ポーターは日本ではあまり知られていない作家ですが、小説と自然研究の本、詩集など、20冊を超える著書を世に送り出し、その大半は現在も版を重ね、特に本作は「大人になって読み返したい本」「子供にぜひ読ませたい本」として米国で愛され続けています。『そばかすの少年』が、村岡花子氏の翻訳により紹介されたのは1964年です。竹宮惠子氏による漫画作品も出版されており、復刊が待たれる「幻の1冊」となっていました。この素晴らしい物語の新訳を任せていただけたことに恐縮しつつ、小石をひとつひとつ拾っていくような気持ちで翻訳を進めました。

著者: ポーター
訳者: 鹿田 昌美
光文社